遊離前立腺特異抗原の診断キット
使用目的
遊離前立腺特異抗原(fPSA)診断キット(蛍光免疫クロマトグラフィー法)は、ヒト血清または血漿中の遊離前立腺特異抗原(fPSA)を定量的に検出する蛍光免疫クロマトグラフィー法です。fPSA/tPSA比は、前立腺癌と良性前立腺肥大症の鑑別診断に用いられます。陽性サンプルはすべて、他の方法によって確認する必要があります。本検査は医療従事者のみを対象としています。
まとめ
遊離前立腺特異抗原(fPSA)は、前立腺上皮細胞から分泌され、遊離の形で血液中に放出される前立腺特異抗原です。PSA(前立腺特異抗原)は前立腺上皮細胞によって合成され、精液中に分泌され、精漿の主成分の1つです。237個のアミノ酸残基を含み、分子量は約34kDです。単鎖糖タンパク質のセリンプロテアーゼ活性があり、精液の液化プロセスに関与しています。血液中のPSAは、遊離PSAと結合PSAの合計です。血漿レベルは、臨界値の4 ng/mLで、前立腺癌Ⅰ〜Ⅳ期のPSAの感度はそれぞれ63%、71%、81%、88%です。